在学時の思い出 名井 敬子さん(旧姓木村:小54中57高60)

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在学時の思い出 名井 敬子さん(旧姓木村:小54中57高60)


私が平和学園小学校に転校しましたのは、1953年です。実に67年も前のことです。
それ以前は 東京都府中市のマンモス校でしたので、あまりにも違いが多く、驚きの連続でした。まず、一学年一クラスで、人数も少なく、教室も一クラスずつ離れておりました。砂地に置かれたすのこを渡り、行き来したのを覚えております。

その砂地には、夏になりますと撫子の花が咲き、その愛らしい花を見ながら学ぶという心安らかな日々でした。撫子は秋の七草の一つで、万葉集にも記されていることを知りました。とても好きになり、今でも庭に咲かせております。

また、各学年の人数が少ないため、違う学年の方々と共に過ごす機会が、色々ありました。先ず、毎朝の礼拝では小中高生が一同に集まり、賛美歌を歌います。そして、聖書を読み、お祈りをしました。この事後に私の人生を穏やかにし、また思い悩むことにもなりましたが、忘れ難い思い出です。

更に、皆で力を合わせ、松の切り株を掘り起こし、テニスコートを仕上げることも出来ました。運動会も全校生が一緒になり、春夏秋冬の生まれ月に分かれて競い合いました。
上級生の走り方に、憧れ感動したり、仮装行列でも盛り上がりました。
絵画の先生で、富士山をひたすら写生しておられた東門先生は、今でも懐かしく思い出されます。学園の敷地内にお住まいでいらしたこともあり、皆に気安く、沢山の絵を見せて下さいました。
このように、先生と生徒、下級生と上級生が隔たり無く学べたことを感謝しております。

この事は、後の人生における糧になりました。
卒業後、記念すべき賀川・村島記念講堂の献堂式で、“藤娘”を舞わせて頂きましたことは、望外の喜びでした。
現在は学園の部活で経験した卓球を、近所のクラブで楽しんでおります。また、自治会主催のサロンで、手話を指導しつつ、老化防止に努めております。

名井 敬子(旧姓木村:小54中57高60)